基本操作
起動
RAW FILE CONVERTER EX 3.0 powered by SILKYPIXのアイコンをダブルクリックし起動します。(ここではバージョン 8.0.1.0 を使用します)
RAW現像の流れ
1. RAWモードで撮影
カメラの設定をRAWモードで撮影
2. 画像の取り込み
RAWデータをメモリーカードからパソコンに保存します。メモリカードをパソコンにマウントし、エクスプローラ・Finderで 画像ファイルをコピーしてください。お使いの環境やカメラによっては、OS(オペレーティングシステム)の取り込み機能もお使いいただけます。
RAWデータ (.RAFファイル)
3. フォルダを開く
RAW FILE CONVERTERはフォルダ単位でRAWデータを開きます。RAWデータを保存したフォルダをフォルダツリーから選択します。
4. 画像の調整
写真を調整します。
RAW現像の基本調整項目
- 露出
- 明るさの調整
- ホワイトバランス
- 色合いの調整
- 調子
- 明暗差や濃度の調整
- カラー
- フィルムシミュレーションや鮮やかさの調整
- シャープ
- 輪郭の鮮明さの調整
- ノイズリダクション
- ノイズ量の調整
- その他の代表的な機能
- 回転/トリミング/レンズ収差補正/ゴミ取り/ HDR/ダイナミックレンジなど
5. RAW現像
調整したRAWデータから汎用画像ファイル形式のJPEGやTIFFに変換することを「現像」と呼んでいます。
RAWデータを開く
RAW FILE CONVERTER EX 3.0 powered by SILKYPIXは、フォルダ単位でRAWデータを開くことができます。
フォルダツリーからRAWデータの保存されているフォルダをクリックするとその中のRAWデータが開きます。
画像を選択する
フォルダを開いたら編集したい写真を探しましょう。まずは画面表示の切り替えから。
コンビネーション表示
インストール直後の状態は「コンビネーション表示」と呼ばれる「サムネイル(縮小表示)」と「プレビュー(拡大表示)」が両方表示されているモードです。
コンビネーション表示のアイコンは①です。
このモードでは②のサムネイルを選択すると③のプレビュー画面が切り替わります。コンビネーション表示は解像度の高い液晶モニターをお使いの方は良いでしょう。
サムネイル表示
サムネイル表示は縮小版を一覧で表示する画面モードです。1画面の表示枚数が多いので、たくさんある写真の中から写真を探す時には便利です。
サムネイル表示のアイコンは①です。
サムネイル表示で編集したい写真や大きく見たい写真が決まったら、サムネイル画像の上でダブルクリックをする、または②のプレビュー画面ボタンを押す事で一枚の写真を大きく見ることができます。
プレビュー表示
写真の編集(調整)やピントやブレの確認はこのプレビュー表示またはコンビネーション表示で行います。
拡大表示してピントやブレを確認する
プレビュー画面上の拡大したい部分でマウスをダブルクリックするとそこが100%表示になります。この100%表示でピントやブレを確認することをおすすめします。プレビュー画面上で画像が縮小されていた場合には細かいピクセルや線などがギザギザに表示されている場合があり、厳密なチェックができないからです。
100%表示の状態で画面をダブルクリックすると全画面表示に戻ります。
このようにRAW FILE CONVERTER EX 3.0 powered by SILKYPIXはマウスのクリック操作だけでピントのチェックを行うことができ、撮影枚数が増えた場合でも快適に写真をセレクトすることができます。
マルチプレビュー
調整前後を比較したり、異なる写真を比較することができます。
①のアイコンをクリックするとマルチプレビュー(2画面表示)になります。
左側②には調整結果が反映されます。右側③には調整前の画像が表示されます。
異なる写真を比較するには④のアイコンをクリックし前後の写真へ切り替えます。
基本調整項目
基本3項目で写真全体を整える
RAW FILE CONVERTER EX 3.0 powered by SILKYPIXには様々な種類の写真や仕上げ方に対応するため、多くの機能が搭載されています。ただし、全ての機能を使わないと写真がきれいに仕上がらないのか?と言うとそうではありません。必要な時に必要な機能を選んで使用すれば良い訳です。
しかし、調整項目の中でも多くの写真で「ここだけは押さえておきたいもの」が3つあります。それが写真全体のイメージに大きく影響を与える露出(写真全体の明るさ)、ホワイトバランス(写真全体の色合い)、調子(コントラスト)です。
まずは以下の写真をご覧ください。撮影したままの状態です。
写真を開いて色々気になるところがある場合も多いのではないでしょうか。この例では空が赤っぽい、緑が暗く黒っぽい、立体感が無いなどです。
RAW FILE CONVERTER EX 3.0 powered by SILKYPIXには色を個別に調整する機能も搭載していますが、それを使って色ごとに調整する前にまず「露出・ホワイトバランス・調子」の基本3項目がイメージ通りに撮影できていたかどうかを確認し、違っていたら調整してください。基本3項目で調整した写真が以下です。
自然な仕上がりになったと思います。
「露出・ホワイトバランス・調子」は写真全体へ影響を与える調整項目です。そのため最初は細かい部分の色調補正をしていくのではなく、基本3項目で写真全体の明るさや色合いを整えてあげるだけで、皆様が撮りたかった写真の仕上がりに近づきます。
この状態でもう一度自分の写真を見つめなおして気になった部分があればそこを調整していけば良いと思います。
それでは基本3項目をステップで見ていきましょう。
露出を調整する
露出補正を行い、写真全体の明るさを調節します。
まずはスライダーを左右に動かして、暗い方がイメージに近いか、明るいほうがイメージに近いかを決めましょう。
今回の写真では明るい方が空や木の雰囲気がはっきりと出てさわやかな感じになるので明るい方向へ調整します。
今回の調整のポイントは、明るく補正しすぎると雲のグラデーションが無くなったり、空が明るすぎて白っぽくなってしまいます。そうならないギリギリの明るさに調整しました。
日のあたっている木の葉っぱの部分は明るく再現され立体感も出てきました。
ホワイトバランスを調整する
ホワイトバランスでは写真全体の色調を調節します。これは例えるならば、レンズの前に色の付いたフィルターを装着して色補正を行うようなものです。
ホワイトバランスのメニューから一番イメージに近いものを選択します。今回は、赤い空の色が青く、緑が鮮やかになる「昼光(晴れ夕方)」を選択。ホワイトバランス調整では写真全体の色調が変化するため、不自然さの少ない仕上がりになります。
調子を調整する
調子は軟調~硬調など写真の明暗差を調節するものです。調子は「コントラスト」とも呼ばれています。硬調、いわゆるコントラストを高く設定すると、明暗の差が大きくなり、硬く鮮やかな仕上がりになります。軟調、いわゆるコントラストを低く設定すると柔らかく優しい感じに仕上がります。
今回は鮮やかさや明暗を強調するため調子のメニューから「超硬調」を選択。
明暗差が大きくなるため、鮮やかさと共に立体感も出てきました。
基本3項目まとめ
写真を見て違和感があった場合、「露出・ホワイトバランス・調子」のうち、どれかがイメージと違う場合があります。細かい調整に入る前に、この3つを確認し、ずれていると感じた項目を調整してください。
カラー・フィルムシミュレーション/彩度
色再現を選ぶ
RAW FILE CONVERTER EX 3.0 powered by SILKYPIXはRAWファイルのみ、フィルムシミュレーションに対応しており、撮影後に選びなおすことができます。
また鮮やかさの調整も可能ですので、被写体に合わせた様々な色彩表現を簡単に行うことができます。
フィルムシミュレーション
RAWデータ編集時はフィルムシミュレーションを編集時に変更することができます。カメラの設定を間違っていた場合や、撮影後に写真の内容を見て変更したい場合などに使用してください。
フィルムシミュレーションはカラーの中のメニューから選択することができます。
彩度(全体の鮮やかさ)を調整する
フィルムシミュレーションでモノクロ以外を選択した場合には彩度の設定を行うことができます。彩度は写真全体の鮮やかさが変化します。フィルムシミュレーションと組み合わせる事で様々な色彩表現を楽しむことができます。
現像する
現像とは?
調整したRAWデータをJPEGやTIFF形式の汎用画像ファイル形式に変換することを「現像」と呼んでいます。現像するとRAWデータとは別にJPEG/TIFFが生成されて保存されます。
- 11コマ現像
アイコンをクリックすると1コマ現像ダイアログが表示されます。 - 2ファイルの場所
JPEGやTIFFを保存するフォルダを選択します。 - 3ファイル名
JPEGやTIFFのファイル名を入力します。 - 4ファイルの種類
保存するファイル形式をJPEGとTIFFから選択します。 - 5現像ボタン
現像が実行されます。